後期高齢女性の姿勢、関節可動、体圧分布評価に対応する高機能人体ダミーです
要介護1-3後期高齢者女性ダミー HBD-0680-H50KF-HE+Cは、要介護レベル1~3相当の日本人後期高齢女性を想定した評価用人体ダミーです。
身長約150cm、重量約50kgの小柄な後期高齢女性体型をもとに、主要関節の可動、任意角度での姿勢固定、模擬肩甲骨・模擬骨盤・模擬踵骨による接触状態の再現に対応しています。介護ベッド、マットレス、車椅子、座位保持具、移乗支援機器、生活支援ロボットなどの開発・検証に使用できます。
荷重体として質量だけを再現するのではなく、関節角度、身体の沈み込み、仙骨部・坐骨結節部・肩甲骨部・踵部の接触状態を確認しやすい構造を備えています。実際の高齢者を被験者とする評価が難しい場面でも、同一条件で繰り返し比較しやすい試験環境を構築できます。
介護・福祉機器の評価では、単に50kgの荷重を載せるだけでは確認できない要素があります。座位で骨盤がどのように傾くか、仰臥位で仙骨部や踵部にどのような接触が生じるか、介助時に肩・股関節・膝がどの角度で保持されるかによって、製品にかかる負荷や支持面の状態は変化します。
HBD-0680-H50KF-HE+Cは、後期高齢女性に近い体格、関節可動、ソフトボディ構造、模擬骨格を組み合わせることで、評価条件のばらつきを抑えます。試作品同士の比較、姿勢条件の違いによる検証、体圧分散性能の確認などを、より再現性の高い条件で行えます。
本製品は、80~85歳相当の日本人後期高齢女性を想定しています。身長は約150cm、重量は約50kgです。小柄な高齢女性を対象とする製品評価に適しており、成人男性や標準成人体型のダミーでは確認しにくい姿勢、接触、取り回しを検証できます。
介護ベッドや車椅子の評価では、体格の違いが支持面への接触位置、肘掛けやフットサポートとの関係、移乗時の介助しやすさに影響します。本製品を使用することで、後期高齢女性を想定した評価条件を設定しやすくなります。
首、肩甲帯、肩、肘、手首、手指、胸椎、腰椎、股関節、膝、足首、つま先などの主要部位が可動します。座位、仰臥位、車椅子着座姿勢、移乗前後の姿勢、介助時の保持姿勢など、介護・福祉機器の評価で必要となる基本姿勢を設定できます。
首、肩甲帯、肩、腰椎、肘、股関節、膝関節、足首は、ボルト締結により任意の角度で固定できます。体圧分布測定や試作品比較では、同じ姿勢を維持できることが重要になります。本製品は、評価時の姿勢条件をそろえたい場合に有効です。
HBD-0680-H50KF-HE+Cは、胸郭に加えて、FRP製の模擬肩甲骨、模擬骨盤、模擬踵骨を備えています。模擬骨格は、人体模型から得られた型をもとに、骨の特徴的な突出部を有する形状として再現されています。
座位では、仙骨部や坐骨結節部に相当する部位の接触状態を確認しやすくなります。仰臥位では、肩甲骨部、仙骨部、踵部に相当する部位が支持面にどのように接触するかを確認できます。
マットレス、クッション、座位保持具、車椅子、介護ベッドなどの評価では、これらの圧受部が重要になります。本製品は、荷重分布や支持面設計を検証するための供試体として使用できます。
模擬肩甲骨は、肩甲帯および肩関節の可動に追従する機構を備えています。上肢の姿勢を変えた際に、肩まわりの接触状態や上半身の収まり方を確認しやすくなります。
介助姿勢、上肢保持具、ベッド上でのポジショニング、車椅子着座時の上半身姿勢などを評価する際に、肩甲骨部の挙動を考慮した検証が可能になります。
ボディ本体には発泡ウレタン成型を採用しています。部分的に衝撃緩衝用シートやウレタン樹脂補強を施し、ヒトの弾力性に近い柔軟性を持たせています。
硬いマネキンでは、クッションやマットレスへの沈み込み、支持面とのなじみ、姿勢保持時の接触状態を確認しにくい場合があります。本製品はソフトボディ構造により、介護・福祉機器の使用状態に近い条件で評価できます。
介護ベッドやマットレスでは、仰臥位における肩甲骨部、仙骨部、踵部の接触状態を確認できます。
車椅子、座位保持具、クッションでは、座位における仙骨部、坐骨結節部、骨盤角度、下肢の収まり方を確認できます。
移乗支援機器や介護リフトでは、股関節、膝関節、足首などの角度を設定し、移乗時の干渉、姿勢変化、介助動作との適合性を確認できます。
生活支援ロボットや介護ロボットでは、接触部位、支持位置、姿勢保持状態を確認しながら、対象者に近い条件で動作検証を行えます。
リハビリテーション支援機器や介護研修用設備では、高齢女性を想定した姿勢設定により、機器の操作性や介助手順を確認できます。
介護ベッド、マットレス、クッション、車椅子、座位保持具、移乗支援機器、介護リフト、生活支援ロボット、リハビリテーション機器などの開発現場で使用できます。
また、大学、研究機関、評価試験施設、医療・介護・福祉分野の教育機関、人間工学分野の研究部門でも、後期高齢女性を想定した評価用供試体として活用できます。
HBD-0680-H50KF-HE+Cは、首、肩、肘、手首、腰椎、股関節、ひざ、足首などの主要関節が可動します。下表は、各部位の自由度と主な可動方向を示した参考値です。実際の可動条件は、姿勢設定、固定状態、使用条件により異なる場合があります。
| 部位 | 自由度 | 主な可動方向・可動域例 |
| 首・頸部 | 3 |
屈曲/伸展(前45°/後20°)、回旋(左右40~45°)、側屈(左右20°) |
| 肩甲帯 | 2 |
屈曲/伸展(前25°/後15°)、挙上/下制(上25°/下15°) |
| 肩関節 | 3×2=6 |
屈曲/伸展(前150°/後35~40°)、外転/内転(外145~150°/内0°)、外旋/内旋(外65~70°/内85~90°) |
| ひじ関節 | 1×2=2 | 屈曲/伸展(145°/0°) |
| 前腕回内/回外 | 1×2=2 | 回内/回外(各90°) |
| 胸椎T4ジョイント | 0 | 前屈方向に追従抵抗があります。角度設定はありません。側屈/回旋は0°です |
| 胸椎T5ジョイント | 3 | 前屈追従(10~15°) |
| 腰椎ジョイント | 3 | 前屈/伸展(10°/5°)、側屈(左右10°)、回旋(左右各20~25°) |
| 骨盤可動部 | 0 | 骨盤可動部はありません |
| 股関節 | 3×2=6 |
屈曲/伸展(前115~120°/後10°)、外転/内転(35°/25°)、外旋/内旋(40~45°/30°) |
| ひざ関節 | 1×2=2 | 屈曲/伸展(130~135°/0°) |
| 足首 | 2×2=4 | 背屈/底屈(20°/35~40°)、内返し/外返し(各10~15°) |
| 足つま先 | 1×2=2 | 背屈/底屈(20°/5°) |
| 自由度合計 | 37自由度(DOF) |

回旋(Rotation)
骨盤を上から見た際、左右の腸骨が前後に回転する動き。
歩行時や体幹の回旋動作で重要。
腰椎の回旋可動域は限られており、骨盤の回旋は股関節や胸椎の協調運動によって補われる。
挙上(Elevation)と下制(Depression)
骨盤の一側が上がる(挙上)または下がる(下制)動き。
片脚立ちや歩行時の骨盤の安定性に関与。
股関節の外転筋群(中殿筋など)や腰方形筋が主要な役割を果たす。
股関節との関連性
股関節は骨盤と大腿骨を連結し、骨盤の動きに直接影響を与える。
骨盤の回旋や挙上・下制は、股関節の屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋と連動する。
股関節の可動域や筋力の左右差は、骨盤の非対称な動きを引き起こす可能性がある。
腰椎との関連性
腰椎は骨盤の上部に位置し、骨盤の動きと密接に連携している。
骨盤の前傾・後傾は、腰椎の前弯(ロードーシス)や後弯(カイフォーシス)に影響を与える。
骨盤の回旋は、腰椎の回旋可動域が制限されているため、胸椎や股関節の回旋運動によって補完される。
位置と構造:
坐骨結節は骨盤を構成する坐骨の下部にある突出部で、左右に一対存在します。
触知可能性:
椅子に座った際、お尻の下に感じる硬い部分が坐骨結節です。
体重の支持:
坐骨結節は座位時に体重を直接支える主要な接点です。
この部位で体重を支えることで、腰椎や背筋への負担が軽減されます。

特筆すべき特徴として、ヒューマンライクダミーは実験目的に応じた構造のカスタマイズが可能です。
例えば、骨盤、胸郭はダミーに標準で内蔵されていますが、人体と同様の肩甲骨などを内蔵させることで、外部からの体圧の再現が可能です。これに加え、加速度、振動などを計測する各種センサーを内蔵することで、定量的なデータを取得することができます。
