危険体感デモンストレーションの実施例

危険体感デモンストレーションの目的

労働現場における設備や環境の中に存在する危険要因を認識してもらい、墜落時に実際に人体にどれほどの衝撃が加わるかを危険体感マネキンの墜落実験を通して体感してもらう。また、胴ベルト型とフルハーネス型の安全帯の機能の違い、正しい着用方法、使用方法などを学習する。さらに、実際に墜落の現場に遭遇した場合に要救助者に対する適切な対処方法や、自らの安全を確保する方法などを学ぶ。

胴ベルト型安全帯装着
胴ベルト型安全帯装着での墜落

労働災害事例-自身の経験

まずは私が実際に直面したことのある労働災害事例についてお話したいと思います。

5年ほど前になります。私が・・・。

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労働災害の現状

労働災害、特に建設労働災害で最も多いのが墜落災害です。墜落災害の割合は全体の約40パーセントですが、足場上からの墜落は20パーセントにもおよび〇〇年度1年間だけでも約160名の方が命を落としています。

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さらに死亡者の被災時の行動を分析してみると、足場上での作業中または移動中が57パーセントと最も多くなっています。

労働災害現場の再現

皆さんの目の前に設置されているのは、実際に発生した死亡事故の報告をもとに災害現場を再現したものです。足場は3層組み上げられており、地上からの作業床までの高さは約5メートルあります。

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墜落防止として幅木などは正しく設置されていましたが、安全ネットなどの墜落防止設備はありませんでした。当時、作業員は足場上で○○の作業中でしたがどうしても当日中に終わらせたい作業があり、気が急いでいたようです。

普段は慎重に・・・

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ちょうど作業員が立っていた位置に「危険体感マネキン」が設置されています。

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皆さんの方から見上げると作業員が非常に危険な場所で作業しているのがよくわかります。

しかし、たとえ現場になれたベテランであっても作業に集中している時はそうした危険に気が付かないこともあります。

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危険体感マネキンによる墜落体感デモンストレーション

これから皆さんに3つのパーターンの墜落を体感していただきます。最初はフルハーネス型の安全帯を装着中に墜落した場合、次に胴ベルト型の安全帯を装着中に墜落した場合、そして最後に安全帯が未装着の場合です。

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それではまず、最初はフルハーネス型の安全帯を装着中に墜落した場合をご覧いただきます。

…… 3、2、1 落下 ! ガシャン !(落下途中で止まる。)

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次に胴ベルト型の安全帯を装着中に墜落した場合をご覧いただきます。

…… 3、2、1 落下 ! ガシャン !(落下途中で止まるが、体は激しく回転する)

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最後に安全帯が未装着の場合です。

…… 3、2、1 落下 ! ドーン !(地面に激しくたたきつけられる)

激しい音とともに首や手足が曲がり、とても無傷ではすまないだろうということを実感する。

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墜落の衝撃の具体的な説明

・・・人間が5メートルの高さから落下すると、そこには約〇トンの衝撃が加わります。

これはノーブレーキで走ってくる時速50キロの車に正面から跳ね飛ばされた時の衝撃に相当します。

墜落の防止策と不安全な行動の説明

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研修

安全帯の正しい使用方法

安全帯の日々の点検の重要性

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最後に

・・・本日、ここで体験していただいたことをぜひ皆様の職場においてもお伝えしていただき、労働災害のない安心して働ける職場環境を実現していただければと思います。


ではこれで危険体感マネキンによる墜落体感研修を終了させていただきます。