ヒト型ダミーは、実験、研究、医療演習など、多岐にわたるニーズに対応するために設計されたダミーです。
ヒューマンライクダミーとヒューマノイドダミーはどちらもヒト型ダミーに分類されますが、明確な違いがあります。ヒューマンライクダミーは、人間と同様の挙動を再現することが可能ですが、内部構造は機械的で、蝶番関節、軸関節、球体関節などのシンプルな関節構造を持っています。一方で、ヒューマノイドダミーは人体に近い複雑な構造を備えています。
ヒューマノイドダミーは、内部に200個以上の骨が組み込まれており、手首、肘、首、肩甲帯、肩、脊柱、股関節、膝、足首といった各部位の関節が人体とほぼ同じように可動します。また、体表は柔らかな特殊ウレタンで覆われ、人体のランドマークとなる点をほぼ完全に再現しています。これにより、人体構造を忠実に模倣した唯一のヒト生体模倣型ダミーとなっています。
従来のダミーでは再現が難しかった人間の自然な動きを再現できるため、ヒューマノイドダミーはヒューマノイドロボットの研究、歩容や挙動の研究など、多くの高度な研究分野での応用が可能です。
ヒューマノイドダミーβフルスケルトンとは人間のような柔軟性と人体に近似した可動域(Range Of Motion)を持ち合わせたダミー人形のことです。人体に近似した可動域は従来のダミー人形では再現することが困難だった自然な人の動きが再現できますので、歩容(歩く様子)や人の挙動の研究などに利用できます。
ヒューマノイドダミーβフルスケルトンは平均的な人体可動部のおよそ95%をカバーしています。手首、肘、首、肩甲帯、肩、ひじ、脊柱、股関節、膝、足首といった各部の関節が人体とほぼ同様に可動します。さらに上腕の挙上時には肩甲骨が連動します。
体表は柔らかで特殊なウレタンで覆われています。人体のランドマークとなる点のほぼすべてを確認することができる唯一のヒト生体模倣型ダミーです。体表は手で押さえると実際の人間と同じように凹み、押さえていた手を離すと元の形状に戻ります。
この人体ダミーは身長約160cm、体重約55kg(実重量12㎏)の男性を想定して設計されています。