HBD-0209シリーズ|ポジショニングダミー
精密な姿勢再現と負荷評価に対応する高機能ポジショニングモデル
HBD-0209シリーズは、自動車用シート、車いす、福祉・医療機器などの評価や姿勢研究を目的に開発された、成人男性をモデルとした高機能ポジショニングダミーです。人体に近い重量配分と関節可動性を備え、さまざまな姿勢や動作の再現に対応します。
骨格と体圧再現性の高い構造設計
リアルな人体構造と関節再現
このダミーは、日本人平均体格に基づいて設計されており、以下の12部位の関節が可動・固定可能です:首、肩甲帯、肩、ひじ、手首、手指、胸椎、腰椎、股関節、ひざ、足首、足つま先。
回転軸にはクロームメッキ仕上げのステンレス製を使用。関節はボールジョイントやヒンジ構造を組み合わせ、精密な角度設定が可能。各部を固定することで、保持姿勢の安定性も確保されます。
部位 | 自由度(軸総数) | 主な可動方向 |
首 | 3 |
屈曲/伸展(前後40°相当)、側屈(左右40°)、 回旋(左右60°程度) |
肩甲帯 | 2 |
挙上/下制(上下20°/10°)、 前突/後退(前20°/後10°) |
肩 | 3×2=6 |
屈曲/伸展(前160°/後30°)、 外転/内転(外180°/内20°)、回旋(内外各約90°) |
肘 | 1×2=2 | 屈曲/伸展(0~140°) |
前腕回内/回外 | 1×2=2 | 回内/回外(0~90°) |
手首 | 2×2=4 | 屈曲/伸展(各45°)、橈屈/尺屈(各20°) |
胸椎(胸部) | 1 | 屈曲/伸展(約30°) |
腰椎 | 3 | 屈曲/伸展(約40°/10°)、側屈(左右30°) |
股関節 | 3×2=6 |
屈曲/伸展(前100°/後30°)、 外転/内転(外50°/内40°)、回旋(内外各約30°) |
膝 | 1×2=2 | 屈曲/伸展(0~120°) |
足首 | 2×2=4 | 背屈/底屈(各約20°)、内反/外反(各約20°) |
つま先 | 1×2=2 | 底屈/背屈(約5°/20°) |
合計 | 28 |
これにより、仰臥位(仰向け)や着座時の体圧分散の再現も可能です。特に臀部の構造は、人体に近い沈み込み特性を持たせており、シート圧測定や装着具の評価に適しています。
多彩な実験・評価ニーズに対応
ポジショニングダミーは、人体寸法・重量バランス・関節可動性の再現性に優れており、以下のような多様な分野で活用されています。
坐骨結節とは
位置と構造:坐骨結節は骨盤を構成する坐骨の下部にある突出部で、左右に一対存在します。
触知可能性:椅子に座った際、お尻の下に感じる硬い部分が坐骨結節です。
椅子に座る際の役割
体重の支持:
坐骨結節は座位時に体重を直接支える主要な接点です。
この部位で体重を支えることで、腰椎や背筋への負担が軽減されます。